院長挨拶

「たしかな医療」で、皆さんの心身の健康を守りたい。

改めましてごあいさつ申し上げます。「さっぽろ山鼻内科・糖尿病クリニック」院長の澤田享(さわだたかし)です。

当クリニックは、かつての「浅間医院」の跡地を借り受けて2018(平成30)年11月15日に開院し、私が専門としている糖尿病を中心とした内科診療をはじめ、各種検診・予防接種なども実施し、近隣地域のみならず中央区外からも糖尿病などの患者さんが日々受診されるようになりました。

これまでは「ちょっと風邪ひいたから」「ちょっと腰を痛めたから」近所の町医者へ、と皆さんは足を運ばれていたと思いますが、2020年の新型コロナウイルス感染症の流行は人々の「医療機関との関わり方」を大きく変えてしまいました。「ひょっとしたら、病院なんて所に行ったらコロナウイルスを逆にもらってしまうかもしれない」という不安から、これまでは気軽に足を運んでいた病院・医院へも足が遠のいてしまっている方も多いでしょう。「病気にかかることが無いように、手洗いやマスクでしっかり予防」というセルフケアの意識が高まっていることは非常に良いことだと思います。けれども、自力でのケアが難しい病気-例えばがんや脳卒中、心筋梗塞になってしまった場合はどうでしょうか。「そうなったら大きい病院で診てもらえば良い」とお考えの方も多いと思いますが、近年の医療システムの変化、そしてこのコロナウイルス拡大といった現況においては、「重症化してから大病院」に行っても「すぐにちゃんと治してくれる」とは限らない状況になってきています。

私は、2002年に医師となって以来、大学病院や各地域の基幹病院で、糖尿病のみならず数々の内科疾患の患者さんを診てまいりましたが、末期の腎不全で人工透析が必要になった患者さん、失明や足切断に至った患者さん、脳卒中で麻痺や寝たきりになった患者さん、そして進行がん・末期がんの患者さんも数多くおられました。どの患者さんも様々な症状が出てから来院・入院されるケースが多かったのですが、「もっと早期に、それこそ症状が無いうちから、何かができていればこうはならなかったのかも知れない」と思うことばかりでした。糖尿病は早期の、無症状の時期から全身に張り巡らされているありとあらゆる血管を障害し、また発がんのリスクも高めてしまいます。さらには、高血糖状態は免疫力も低下させ、ウイルス感染・細菌感染を起こしやすくかつ重症化もさせてしまいます。

「様々な病気(合併症)への入口」となる糖尿病ですが、その中で最多の「2型糖尿病」は残念ながら今時点の医学では「治癒」「完治」させることができません。しかし、「早期に発見して早期から手を打つ(治療する)」かつ「良好な状態を長期間にわたって維持する」ことができれば、合併症などにかかる・重症化させることなく長寿でいられます。かつては治療薬も少なく、俗に「食事制限」とも言われるようなきつい食事療法が提唱されていた時代もありましたが、今では1日1回などで済む簡便かつ有用な治療薬も増え、早期発見さえできればせいぜい1~2種類程度のお薬を服用しながら、過不足ない程度に美味しい食事を取りながら血糖コントロールを改善させることは十分できるようになってきています。そういったことを可能にする、また患者さんを手助けするのが、私たち糖尿病専門医や専門の看護師・管理栄養士など医療スタッフであります。

これまでは「不調を感じたら町医者さん、重病になったら大病院」でも何とかなっていましたが、コロナウイルスによってそうはならなくなってしまった今、「病気にかからない」ためにはセルフケア、そして「重病にならない」ためには「もとになる病気の早期発見・早期治療」が重要になってきています。先に述べたように「いまはまだ治癒できない」糖尿病においては、早期発見・早期治療に加えて「良い状態をずっと長年キープする」ことが必須です。患者さんひとりの力ではそれが難しいことも多々ありますが、専門性に立脚した「たしかな医療」でもってひとりひとりの患者さんの想いにこたえていく所存です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

【院長 澤田享 プロフィール】

1976年7月18日 札幌市中央区にて出生

札幌市立伏見小学校、山鼻中学校を経て

1995年3月 北海道札幌南高等学校卒業

2002年3月 北海道大学医学部医学科卒業、その後同大学第2内科入局・研修医

2003年4月 北海道社会保険病院(現JCHO北海道病院) 研修医

2004年4月 北見赤十字病院 内科勤務

2005年4月 滝川市立病院 内科勤務

2006年4月 北海道大学大学院医学研究科博士課程入学、同大学病院第2内科医員(院生兼)

2010年3月 大学院修了、医学博士号取得

2010年4月 北海道大学病院地域医療指導医支援センター 特任助教

2011年4月 JA北海道厚生連帯広厚生病院 第3内科 医長

2013年4月 医療法人渓仁会手稲渓仁会病院・手稲家庭医療クリニック 家庭医療科

2014年4月 医療法人渓仁会手稲渓仁会病院 総合内科 医長

2015年10月 社会医療法人延山会西成病院 糖尿病センター 医長

2018年11月 さっぽろ山鼻内科・糖尿病クリニック開院  現在に至る

 

≪これまでの主な業績はこちら≫

【認定資格等】

医学博士

日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医

日本内科学会 総合内科専門医

日本病態栄養学会 病態栄養専門医

日本プライマリ・ケア連合学会 プライマリ・ケア認定医

日本医師会認定産業医

 

【その他の活動】

FMラジオカロスサッポロ「山鼻、あしたもいい天気!」(水曜夜20~21時)内、「ラジオ山鼻内科」MCとして隔月で出演中

当院の基本理念

「すこやかさをささえ

 こころに寄り添い

 このまちで暮らすよろこびを共に」

・各々の患者さんの生き方や思いを尊重し、信頼できる良質な医療を提供します

・安心して受診・通院できる、何でも相談できる雰囲気や仕組みづくりにつとめます

・わかりやすい説明ならびに十分な対話をつねに心がけ、病気を抱えながらでも不安なく、自分らしく生活できるよう、患者さんひとりひとりに寄り添います

・学び・つながり・ふれあいを大切にし、健やかで幸せな地域・社会づくりに貢献します