当院が開院して4年が過ぎ、当院お近くから中央区外・札幌市外まで、また糖尿病で最も多い2型の患者さんのみならず1型や妊娠糖尿病など、ありとあらゆる糖尿病患者さんの診療に携わらせて頂きました。
2020年からのコロナ禍によって、これまでとは違う不自由さや困難さも診療の中で数々ありましたが、2018年11月の開院から、2022年10月末までの丸4年間を、集計データとともに振り返りたいと思います。

※過去分のまとめは こちら にございます。

2018年の開院当初は、糖尿病専門医のいる、糖尿病内科のある病院やクリニックが山鼻地域やそれ以南では殆どなく、「糖尿病クリニック」で何を診てくれるんだろう?と思われた方も多かったのではないかと思います。しかし、主に都心部の病院・医院からお住まいに近いクリニックへ、等々の理由にて当院へご紹介となった方、当院ホームページやSNS、FMラジオなどで当院のことを知ってご来院された方など、当院に通院される糖尿病患者さんは年度を追うごとに増加し、開院満4年で700人近くにまで上っております。

当院の糖尿病患者さんの約7割は中央区内にお住まいの方ですが、最近はとくに山鼻・幌西・曙・南円山地区といった、当院まで徒歩や市電などにて通院できるエリアからの患者さんが増えているように見受けられます。中央区外では南区にお住まいの患者さんが目立って多いですが、豊平区や白石区の方も増えてきております。

これまで他院に通院されていた方が「自宅から近いところに当院ができた・当院があるのに気づいた」、また「糖尿病については糖尿病専門医に診てもらいたい」ということなどで転医されるケースが、過去の集計と変わらず最も多くなっておりますが、ここ1~2年では「健康診断で血糖高値や尿糖陽性を指摘された」ことで初診される患者さんが大幅に増加しました。
他の医療機関からのご紹介にて初診される患者さんも増加し、全体の20%強を占めるようになりました。

糖尿病は主に「1型」「2型」の2つの病型があり、その両者で治療方法は大きく異なってきます。そのため、当院を初診されかつ過去に糖尿病治療歴のない患者さんについてはほぼ全例で「1型か2型か」の病型判定を行っております。
一般的な統計では、糖尿病患者さんの約95%が、すい臓から分泌されているインスリンの働きが悪くなっている「2型糖尿病」であり、当院での集計結果ともほぼ一致しております。当院初診・初療患者さんの約40~50人に1人くらいの割合で、注射によるインスリン補充を必要とする「1型糖尿病」が見受けられますが、かつて行われていたような「即入院」では決して無く、通院しながらインスリン治療や自己血糖測定等の導入を、当院開院以来数々の患者さんに対して行って参りました。
ほか、妊娠中におこる「妊娠糖尿病」についても、各病・医院の産科と連携しながら当院で診療した実績もあります。